不動産相続で覚えておくべき基礎知識
不動産相続では、さまざまな手間がかかったり複雑な手続きなどがあったりするため、スムーズに進めるのは難しいものです。間違いや見落としがないかなど、心配に思う方も多いでしょう。そこでこちらでは、徳島県の石井町・吉野川市・阿波市・板野町・上板町など県中央から県西部エリアで不動産取引を手掛けるトラストホームが、不動産相続で覚えておくべき基礎知識について解説します。いざというときに困らないように、不動産相続の流れや税金などについて知っておきましょう。
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不動産相続のポイント
物理的に分割が難しい不動産の相続では、相続人同士での合意形成が非常に重要です。「売却して代金を分割する」「誰か一人が所有する」「誰かが住む」など、遺産分割協議で適切に決めましょう。不動産の管理や資産価値の評価も重要なポイント。資産価値は相続の分配額や相続税などにも関わるため、評価は信頼できる不動産会社に依頼する必要があります。また、不動産の相続では相続税の申告と納税が伴う点も忘れてはいけません。
不動産取引では専門的な知識が求められることも多いため、円満・円滑に相続を進めるためにも不動産会社などと相談しながら進めるのがおすすめです。
不動産相続の流れ
遺言書のある相続では、家庭裁判所で所定の手続き後に遺言書を開封し、その内容に沿って相続が行われます。遺言書がない場合は、以下のような流れで相続を行います。
STEP1
財産と相続人の確定
相続を行うには、相続可能な資産と法定相続人が明確でなければいけません。そこでまずは、故人の遺した不動産を含めたすべての資産をリストアップし、法定相続人の特定を行います。資産と価値を明確にすることで、相続税を計算するための基礎となります。
STEP2
遺産分割協議
相続人や相続財産を確認したら、遺産分割協議によって財産の分配を決定します。遺産分割協議は相続人全員が参加しなければいけません。不動産が関わる遺産分割協議は相続争いに発展しやすいため、必要に応じて不動産会社などの専門家にサポートを依頼しましょう。
STEP3
不動産所有者の名義変更
遺産分割協議によって不動産の取り扱いを決めたら名義変更を行いましょう。名義変更には相続人の戸籍謄本や印鑑証明書などが必要です。名義変更しなければ売却などができないため、不動産を売却した代金を分割する場合も、相続人全員または相続人の代表者に名義変更を行うことになります。
STEP4
相続税の申告・納付
相続した財産が基礎控除額を超える場合は、相続税の申告・納付をしなければいけません。申告は相続開始から10カ月以内に行う必要があり、遅れた場合は延滞税が発生する恐れがあるため注意しましょう。相続税の基礎控除やかかる税金の額などは、知識がなくては難しい点も多いため専門家に相談しながら進めると安心です。
知っておきたい「相続不動産の売却」の流れ
相続した不動産の活用方法はさまざまですが、「売却する」という方は少なくありません。相続した不動産を売却する際の主な流れを紹介します。
不動産を売却して代金を相続人で分ける場合
STEP1
遺産分割協議
不動産が関わる相続では、不動産を売却して代金を分割する方法がとられることがあります。これを換価分割といいます。換価分割は、不動産など物理的に分割が難しい財産を公平に分配するのに適した方法です。
STEP2
相続登記
売却の前に、不動産の名義を相続人全員または相続人の代表者へ変更します。
STEP3
売却
名義変更後に不動産会社へ依頼し不動産を売却します。
STEP4
代金の分割
売却代金は、遺産分割協議に基づいて相続人で分割されます。不動産を現金にすることで、公平な分割が実現可能です。
一人が相続した不動産を売却する場合
STEP1
遺産分割協議
遺産分割協議で一人が不動産を相続する場合、現物分割や代償分割を行うケースが多くなります。現物分割は、不動産を一人が相続するかわりに、不動産以外の財産を他の相続人で分ける方法です。代償分割は、不動産を相続する代償として、他の相続人に不動産相続分に値する金銭を支払う方法となります。
STEP2
相続登記
不動産の名義を相続人へ変更します。
STEP3
売却
名義変更後に不動産会社へ依頼し不動産を売却します。
不動産売却時の税金や費用について
不動産売却を行った場合、以下のような税金が発生することがあります。
譲渡所得税・住民税
不動産を売却によって得た譲渡所得で利益が出た場合は、所得税や住民税が課税されます。また、不動産売却によって損失が出た場合も、特例などを活用することで節税が可能です。譲渡所得の求め方は以下のようになっています。
譲渡所得＝売却代金−（購入代金＋購入にかかった諸経費＋売却でかかった諸経費）
印紙税
売買契約や領収書などに貼付する印紙代です。
その他費用
税金の他に、不動産売却では以下のような費用がかかります。
- 仲介手数料
- 登録免許税
- 登記費用
- 必要書類の取得費
不動産売却Q&A
Q
不動産売却後は、すぐに引き渡さなければいけませんか？
A
不動産の引き渡し時期は売買契約時に決定するため、ある程度の調整が可能です。
Q
不動産がなかなか売れないのですが……
A
不動産が市場で売れない場合は、価格の見直しや物件のクリーニング・修繕、販売戦略の見直しを行うのが一般的です。また、不動産会社に直接買い取ってもらう不動産買取を選ぶのも選択肢の一つといえます。
Q
売却のしやすい時期はありますか？
A
一般的には、新生活が始まる春に向けての2～3月ごろ、会社の人事異動が重なる秋ごろが売却しやすいとされています。ただし、市場の状況や景気によっても大きく異なるため、まずは信頼できる不動産会社に相談するのがおすすめです。
Q
相続した不動産を売却しようか悩んでいます
A
相続した不動産を売却すべきかどうかは、現在の市場価値、維持管理にかかる費用、自身の財政状況などを総合的に考慮して決めることが大切です。必要に応じて不動産会社などの専門家と相談しながら検討しましょう。